中成薬とは
「中成薬」とは、あらかじめ典型的な病状に合わせて調合され、飲みやすく加工された製剤。錠剤であったり、顆粒であったりと、煎じる必要のない漢方薬で、簡単に言えば既製品の漢方薬(中薬)です。
最近の中国では、服用に便利な中成薬の種類も増え、病院などでも処方されています。中国内では、何千種類という多い選択肢の中から、中成薬を選ぶことができ、さらに専門の漢方医(中医師)に相談した上でどの中成薬を服用するかを決められるという大きなメリットがあります。
日本にも加工された中国の「中成薬」の様な漢方薬もあることにはあります。病院などで処方される医療用漢方製剤がそうです。けれども、残念なことに中国に比べると種類も非常に少なく150種程しかありません。しかも日本の病院では、漢方医(中医師)自体が非常に少なく、矛盾していますが、西洋医学専門の医師が西洋医学の病名によって処方されているのが現状です。
「中成薬」には、古い医学書に載っている伝統的な処方をもとにしたものから、民間に伝わる秘方をもとに製品化したもの、さらに現代になって新しく研究開発されたものまでさまざまな種類があります。とくに抗ガン作用のある薬やダイエットの薬などは、古い文献を参考にしながらつぎつぎと新しい中成薬が開発されています。またこれ以外に、経験のある名医(老中医)の独自の処方を加工した中成薬もあります。(これらは市販されておらず、その病院でなければ手に入りません。)
「中成薬」の形
「中成薬」は実に様々な種類(形態)があります。膠嚢と書いてあればカプセルのことで、冲剤とあればお湯を注いで溶かして飲むタイプです。もともと中成薬に多かったのは丸薬で、水で練った水丸、蜂蜜で練った蜜丸、水と蜂蜜で練った水蜜丸などがあります。水丸は小粒で飲みやすいけれど、蜜丸の大きいものになると、直径が1センチ余りもあって、慣れないと飲みにくいものがあります。蜜丸はプラスチックの容器に一個ずつ入っているものが多く、プラスチックの容器を割って中身を良く噛んで飲みます。(くれぐれもこの容器のまま飲まないように注意してください)丸薬タイプは飲みにくいので、最近は、錠剤やアンプルタイプ、ドリンクタイプ、湯を注いで飲む冲剤タイプやカプセルタイプのものが多くなってきました。
中国医学の基礎理論では、気・血・津液(水)が人体を構成する3つの基本要素だと考えられており、これらのバランスが崩れてしまうと身体に異常が発生すると診られています。
たとえば「
香正気水」は、寝冷えが原因の下痢や吐き気を伴う夏の風邪に最適の薬ですが、とても飲みにくい薬の代表のようなものでした。しかし錠剤タイプが出て、少しは飲みやすくなり、最近、さらにカプセルタイプが出て、とても飲みやすくなりました。また、近視の視力回復によく効くとされる「杞菊地黄丸」も、はじめは大粒の蜜丸のものしかなかったのが、小粒の水蜜丸タイプや、最近ではドリンクタイプも出てきてとても飲みやすくなっています。

