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高品質になった漢方薬
中国は、市場経済導入後、大きく様変わりしています。漢方薬も同様に、生産、加工技術革新により、品質が非常に向上しています。
北京では「同仁堂」、上海なら「童涵春」などが老舗として有名な漢方薬局です。これらの伝統的な薬局も、今では、中薬(煎じ薬)を薬剤師が薬を調合するだけでなく、近代的な機械を導入して漢方薬(中成薬)を工場生産しているところが多いのです。「同仁堂」だけでも北京では5ヵ所の「北京同仁堂製薬廠」という中成薬の生産工場があります。
大量生産は価格を抑えることに成功しただけでなく、品質管理の面からも大き向 上しました。中医師に処方を頼っていた時代には個人差があった品質のバラツキも解消され、密閉された容器のおかげで長期間の保存も可能になったのです。
たとえば、中国には心臓病に効果がある「冠心Ⅱ号」という顆粒状の漢方薬(中成薬)があります。発売は10数年前にさかのぼり、中国では誰もが知っているとても有名な薬です。日本のある製薬会社は、この薬をそのまま輸入し、パッケージを日本用に変更して日本で販売しています。生薬の主な成分や処方(割合)にはまったく手が加えられていません。商品名は違いますが、中国で製造された漢方薬が厳しい日本の厚生省の検査にも合格し、日本で市販されているわけです。つまり、それほど現在の中国の漢方薬(中成薬)の品質は高いのです。
西洋医学と漢方薬の関係
現代社会では、環境破壊や化学物質などが原因と考えられるアレルギー性疾患が増加し、さらに、高齢化が進行し、その結果、糖尿病や肝臓病、高血圧などのいわゆる生活習慣病と呼ばれる慢性疾患が増えています。このような状況の中で西洋医学中心の医療から、代替医療を期待する声が高まり、中国医学(漢方薬、鍼灸)が見直されるようになったのです。
中国医学の基礎理論では、気・血・津液(水)が人体を構成する3つの基本要素だと考えられており、これらのバランスが崩れてしまうと身体に異常が発生すると診られています。
バランスを崩す原因には、ストレス、運動不足、偏った食生活、不規則な生活など、生活習慣が大きくかかわっています。漢方薬が、“体質を改善して慢性病やアレルギー性疾患によく効く”のは、病気を局部的に治療するだけではなく、身体全体のバランスを整えることに重点を置き、治療効果をあげているからです。
今日、西洋医学の診療でも漢方薬を応用、併用されるケースが増えてきました。現在では国内の医師の7割近くが、なんらかの方法で漢方薬を治療に用いています。漢方薬による治療で体質を改善し、病気に対する抵抗力をつけ、生命力を強くすれば、病気に負けない気力を持つことが出来るでしょう。

